先日訪れたジョン&ヨーコの「ダブルファンタジー展」。
ジョンとヨーコの物語を、彼ら自身の言葉や作品で辿るエキシビションです。
純粋で真っ直ぐで、お互いへの愛に溢れている作品やメッセージに心が温かくなりました。そして、会場で流れるジョンの歌や声、ヨーコのアート作品の音…。空間全体が愛に満ちた感じでした。
オノ・ヨーコに出会って、ありのままの自分として生きていくことを選んだジョン。ヨーコの勧めでセラピーを受けたときのことについて、インタビューでこう語っていました。
『異常なまでのあらゆる抑圧を肉体に感じていた。そして「感情」という単語も僕にとっては別の意味になっているけど、これはセラピーのあとや大きなプライマルのあとでは、手袋を脱いだような感覚だったからなんだ。自分の肌を生まれて初めて感じられた気分だったんだよ。生まれてから手袋をずっとつけていて、それが急に両手にありのままの感覚があるというようになったんだ。(ジョン・レノン)』
この感覚、あ~わかる~~と思いました。さすが表現が美しい・・・。
自分が抑圧(否定)しているもの、感情をとおして、本当の自分に触れることで自分への理解(愛)が深まります。
そのあと発表されたアルバム「ジョンの魂」に収録されている「Mother」。孤独や悲しみをそのまま歌にしたような歌詞です。
「Mother, You had me. But I never had you.
I, I wanted you. You didn’t want me.」
(お母さん、あなたには僕がいたけれど、僕にはあなたはいなかった。
僕はあなたを求めたけど、あなたは僕を求めなかった。)
その後、「Love」「Imagine」「Starting over」などの名曲が発表されていきます。
ミュージアムショップで図録を買ったときにもらったステッカーには、「YOU ARE HERE」というシンプルで前向きなメッセージが。戦争、人種的抑圧、性差別等に対し、いまもアートの力で愛と平和を訴え続けているオノ・ヨーコさん(なんと今年88歳!)は信念と愛の人なんだなぁと、彼女のことをもっと知りたくなりました。彼女の隣に愛するジョンはいないけど、きっとヨーコにとって、ジョンは「YOU ARE HERE(あなたが何処にいても、あなたはここにいる)」なんだろうなと感じました。
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