サピエンス全史~すべては虚構である~

ユヴァル・ノアハラリ氏の著書「サピエンス全史」にはこう書いてあります。”国家、人種、資本主義、宗教、会社、お金、人権などすべてが虚構(フィクション)である。”人類が言葉を操るようになったからこそ、物語を紡ぎ、その虚構を信じて、集団で協力し文明を築いて繁栄してきました。この虚構は時に美しく魅力的で、時に苦しみや分離(争い等)を生みます。この本を通して人類の進化の過程、歴史を見ていくと、ありとあらゆるものが実態のない虚構で、それが現在まで脈々と続いているんだと実感します。

人類が食物連鎖の頂点に到達したのは約10万年前。もともとは食物連鎖の中程に位置するぱっとしない動物だったが、急に頂点に飛び出してきた。ライオンやワシは何百万年もかけてゆっくりはしごを登ってきた。そんなゆっくりした変化の中で、チェック&バランス機能が一緒に発達し、生態系が大きく乱れるのを防いでくれる。ライオンが強くなるのに合わせて、ガゼルは速く走れるように、ハイエナはお互い協力し合うように、サイは防御力を高めてきた。しかし、人類は短期間に頂点に到達したため、生態系にはそれに適応するひまがなかった。人類自身も適応できなかった。人類がサバンナの負け犬だったのは、そう遠い昔のことではない。最初の道具は、強いライオンや獰猛なハイエナの食べ残しをあさるために使われた。それを踏まえれば、人類の歴史や心理がよく理解できる。人類が不安いっぱいで、いつも自分の立場を気にしているのはそのせい。おかげで人類は2倍も残酷で危険な生物になっている。血みどろの戦争も生態系の破壊も、歴史上の大惨事はたいてい、人類が急に頂点に飛び出したことが原因である。

単体では力が弱い人類は、協力し様々なものを作り上げることで頂点に達しました。そんな私たち(人類)が求める幸せ(お金、地位、権力、環境など)も虚構で、そのせいで苦しんでことも多々あります。〇〇がない(足りない、手に入らない)自分など。セッションでは、自分の中にある苦しみを生むストーリーを見ていきます。真実をあるがままに見て、気づく、そうすることで、自分のストーリーから抜け出し、自分の内に愛や安心安全、平和を見つけていくことが本当の幸せにつながるんだと思います。

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